今回の記事では外資系金融業界のコンプライアンスの年収や仕事内容について解説をしたいと思います。
外資系金融のコンプライアンスの年収
外資系金融のコンプライアンスの年収ですが、600万円から1300万円のレンジが大体の相場となります。
役職別に見てみると、
- スタッフレベル:600~800万円
- ヘッドレベル:1000~1300万円
というのが一般的な年収です。
法律を扱う仕事の特性上、長い業界の経験数が求められることが多く、未経験での採用はほとんどありません。
最低でも5年の経験年数、というのが採用における一つの基準になっています。
金融の世界は株式、債券、先物、為替などの細かなカテゴリーに別れていて、一度株式の世界に入ると株式、為替の世界に入ると為替という風に垂直にキャリアを歩んでいくことが一般的です。
そのため、コンプライアンスとはいっても、株式のコンプライアンスなのか、それとも為替のコンプライアンスなのか、従事するカテゴリーによって歩むことができる専門性が大きく変わってきます。
経験したカテゴリーの数が多ければ多いほど転職マーケットでの「つぶし」はききますが、年々法規制はアップデートされていますので、ブランクがあるカテゴリーに転職するとなるとキャッチアップが大変です。
外資系金融のコンプライアンスの仕事内容
コンプライアンス部門の仕事は比較的忙しいです。
日本国内の法律・規制への理解はもちろんですが、
- 当局への対応
- 当局への障害案件の報告
- 法律とオペレーションフローの整合性チェック
- 契約書やポリシーなどのドキュメントチェック
- 海外の本店に対してローカルの法規制の理解をしてもらうための調整作業
など、非常に神経を使う業務を担当することになります。
コンプライアンスの重要性が年々増していることは言うまでもありませんが、外資系金融のような「金融業界」の場合は、コンプライアンスを満たしたうえでビジネスを行うことが大前提です。
当局から求められる書類の提出や立ち入り検査への対応、毎年変わる法規制のチェックはそれに付随する対応など、実は僕たちが想像するよりもコンプライアンス部門の人間がやるべきことは多いです。
これを「大変」と考えるか「やりがいがある」と考えるかによってコンプライアンスのポジションの魅力は大きく変わりますが、金融に関する法務に詳しい(もしくは興味がある人)にとっては非常にエキサイティングなポジションだと思います。
また、5年、10年とキャリアを積むにつれて専門性が高まり、より重要性が増すようなポジションです。
ミドルオフィスと比較すると社内で”長生きできる可能性”は高くなりますので、専門性を追求することが好きな人にとってはオススメのポジションです。
コンプライアンスは海外との調整作業が大変
ただし、リスクもあります。
特に難しいのが海外との調整作業です。
海外と日本の法律には違いがあり、日本の法規制の方が厳しいケースが多く、海外のセールスチームが日本でやろうとしているビジネスに対して「日本の法律では実行はできない。」とストップをかけなくてはいけないケースも多々あります。
「なぜできないんだ?」という海外からの圧力の中、日本のローカルの法規制を理解してもらうための説明を繰り返し行い、社内のキーマンへの根回しに奔走する気苦労があります。
同じ社内の人間と「戦う」ことに辛さを感じることもありますが、ここをうまくやらないとプロジェクトが上手くいかない時にスケープゴートにされるリスクがあるので仕方ありません。
外資系金融の他のポジション同様、ストレスとうまく付き合っていくことが求められるポジションでもあります。
外資系金融のコンプライアンスのニーズは高い
求められる仕事の責任は大きいですが、専門性を高めることが出来る「やりがい」を感じることができるのが外資系金融業界のコンプライアンス部門の仕事です。
金融に関する法律の知識を高め、それを実務で活かしたい人にオススメです。
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