従業員に「経営者目線を持て!」と押し付ける職場はブラックかもよ!?

「従業員なのに経営者目線を持てって言われるけど、そんな職場ってどうなの?」

「そもそも経営者目線って何なの?」

今回の記事では、そんな疑問にお答えします。

結論からいうと、従業員の人に対して経営者目線を求めるのは無理だと思っています。

にもかかわらず、それを押し付けるような職場は

「ぶっちゃけどうかな〜?」

とは思います。

そもそも経営者と従業員の立場は違うし、利害関係が一致しない部分があるから分かり合えることありません。

本音で言えば、経営者側は「できるだけ安い賃金で、長く効率よく、稼ぐ働く人」が欲しいですし、従業員側の立場からすれば「できるだけ拘束されず、楽で、高給な仕事」に就きたいもの。

思いは合致しないんです。

立場が違えば当たり前のことなのですが、それをねじまげて無理やり経営者側に寄せようとするのはブラック臭がする職場です。

では、詳しく解説をします。

著者のプロフィール
MASA
  • カナダに海外留学(NYITのMBA取得)
  • 外資系企業3社経験(金融業界)
  • 現在は都内の会社でコンサルタントとして働いています

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目次

そもそも経営者目線とは?

そもそも経営者目線ってなんだろう?

ということなんですけれど、

  • 会社の売り上げを常に意識すること
  • 会社のコストを常に意識すること

これに尽きると思います。

社長や上司から、

「お前ら、経営者目線を持って普段から仕事に取り組めよっ!!」

というセリフの裏には、

「お前ら稼げ!」

もしくは、

「お前ら、無駄な金使うなよ!!」

という意味が隠されています。

経営者の仕事は会社のビジネスを継続させていくこと。

そのためには売り上げが必要ですし、コストを削減する必要があります。

経営者目線になるということは、自らを「この会社の経営者は自分だ!」と考え、売り上げを高める努力をし、コストを削減するための方法を考える、ということです。

従業員が経営者目線を持つことが難しい理由

とはいえ、従業員からすれば、経営者と同じ目線になるということはかなり難しいです。

というか、そもそも不可能とすら思います。

理由について解説します。

理由①:わざわざ経営者目線を持つインセンティブがない

従業員が経営者と同じ目線で業務のことを考えるインセンティブってほとんどないと思いませんか?

給料は社長ほど高くなく、日常の自分の業務がある中、それでも会社全体の売り上げやコストを考える。

それって、本当に「都合のいい労働者」ですよ。

夢のない話かもしれませんが、仮に自分の提案で会社の売り上げ貢献につながったり、もしくはコスト削減が成功したとしても、利益を得るのは会社。

個人がそこで莫大な利益を得ることは難しいですから、自分の業務の枠を超えてまで会社につくす必要ってあるのかな?って思います。

むしろ、それが失敗した時に「お前が言い出したんだろ?」と社内のみんなからスケープゴートにされる可能性すらありますから、リスクリターンを考えると、やらない方がまし。

粛々と自分の仕事をした方がいいでしょう。

理由②:利益相反する

経営者目線で自分を見ると、、

「もっと営業成績をあげないといけないから、ノルマを増やすべきだ!!」

と考えたり、

「会社のコスト削減のため、交通費は全部自腹にしよう!!」

と思いつくかもしれませんが、それは必ずしも従業員である自分の立場からすれば喜ばしいものではありません。

ノルマがきつくなったり、福利厚生が削減されたり、むしろ、自分にとってマイナスになるようなことばかり思いつくかもしれません。

結局、経営者を満足させようとすると従業員という立場からすればマイナスになるんです。

立場が違い、利益相反する関係である以上、そこは仕方ありません。。。

理由③:そもそも考える意味がない

経営者目線を持って色々考えたとしても、そんな考えを聞いてくれる人や仕組みが存在する組織でなければ成り立ちません。

例えば、外資系企業や大企業で経営者目線で色々考えたとしても、あまり意味はありません。

そもそもアウトプットするような機会がないのですから。

自分の業務外のことをあれこれ考えるよりも、まずは目の前の自分の仕事。

ここで結果を出し、付加価値を出すことが求められています。

意識を高く持って会社全体を俯瞰して見ることは全然悪いことではありませんが、あなたがわざわざそれをする意味はないと思います。

余計なことを考えてしまったばっかりに、本来の業務に支障をきたしてしまっては本末転倒ですから。

理由④:経営者目線がわからない

従業員からすれば経営者とは立場が違うんですから、経営者が考えることを理解できなくて当然です。

「経営者目線って何?」

そんな風に思いつかなくて当たり前です。

人間って、立場が違う人のことを理解するのはかなり難しいですし、理解できたと思っていても相手からすれば全然理解できていない、というケースもあります。

経営者をやったことがない人に対して「経営者目線を持て!」というのはかなり酷です。

ケーキを食べたことがない人に対して、うまいケーキを作る方法を考えろって言っているようなものですから。

むちゃくちゃですよ。

経営者目線を求める会社がブラックな理由

結論から言うと、立場が違う人に対して経営者の仕事を理解して、その目線に立って仕事をすることを押し付けるような会社はブラックだと言ってもいいと思います。

無理なんです、従業員が経営者目線になることは。

「経営者目線を持て!」と言っている経営者の人も実は薄々わかっていると思いますよ。

でも、あえてそれを言葉に出して押し付けてくる理由は、

  • 会社の売り上げを常に意識すること
  • 会社のコストを常に意識すること

この二つを徹底させる狙いがあるからでしょう。

とにかく従業員にめちゃくちゃ頑張って欲しい、あわよくば自分と同じレベルで会社のことを考えて欲しい。

そんな思いが透けて見えます。

ただ、会社を経営するのは経営者であり、その仕事を他者に依存するような会社はダメですよ。

ブラック企業とは言い過ぎかもしれませんが、立場を超えた以上のアウトプットを求める時点でブラックだと言ってもいいと思います。

まとめ

今回の記事では「経営者目線を持て!」という職場はブラックなのか、ということについて記事を書きました。

参考になれば幸いです。

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