20代前半で海外留学に飛び出しました。
当時を振り返ると「思い切った決断をしたなー」と思いますが、今の自分があるのもその決断があったから。
海外暮らしの経験を手に入れ、外国人相手でもビビらずに話ができるようになり、国際感覚を身につける。
こういう経験を早い段階で手に入れることができたのは本当に貴重な経験だったと思います。
英語をマスタ―できた、という誰にでも分かりやすい成果を手に入れることが出来たのも自分の中で大きな自信になりましが、ぶっちゃけると、語学能力だけを身につけるのであれば日本で十分です。
スパルタ式の英会話教室のライザップイングリッシュ、オンライン英会話のDMM、優れた英会話教材であるプライムイングリッシュなどなど。
こういった学習環境(コンテンツ)がきちんと整備されています。
この10年くらいでしょうか。
僕が海外留学に飛び出した時とは違い、英語を学べる環境は遥かに良くなりました。
海外留学で使った金額は渡航費、滞在費、学費を含めると総額ウン百万円を超えるわけですが、それだけの金額を投資しなくても英語は学べます。
本気で英語をマスターしたいが余裕がない人にとってはチャンスで満ち溢れた世の中になったと断言してもいいでしょう。
どこにいようが、結局は自分の努力次第。
スマホの普及により学習インフラが整ったいまだからこそ、やったもん勝ちの世の中になってきたんだなと思います。
さて、ここまで書いていて、
海外留学に行く意味ってあるの?
今の世の中、もう海外留学って意味ないの?
って流れになってきましたが、必ずしもそうではありません。
「海外で暮らす」という経験は数値化できるものではありませんが、そこで得た経験というのは実はかなり有益なものです。
ホストファミリーとの付き合い、現地日本人とのしがらみ、外国人の友達を作る難しさ、海外で英語を学ぶ楽しさと難しさなど、どちらかといえば「辛い」と感じることの方が多い海外留学生活ですが、それを乗り越えることで得られる「問題解決能力」は後々の人生で大きく役立ちます。
海外留学は日本で暮らしていたら絶対に経験できない問題ばかりに出会う最高の機会ということ。
否が応でも鍛えられていくのは当然なわけで。
例えば、携帯電話料金が二重で引き落とされた、アパートの水道が壊れていてクレームを言わなければいけない、現地の語学学校の先生の質が低くリファウンドを申し込むなど。
日々暮らしているだけでも、何かしらの問題解決が求められるシチュエーションがバンバンやってきます。
日本の常識という感覚は捨て、「海外ってこういうもんだ」という諦めと、トラブルも楽しめるような心の持ち方が必要になります。
海外留学経験者同士が海外の話で盛り上がるのも、お互いそういった経験をしているからでしょう。
ああ、この人もわかっているよね、みたいな。
だからこそ話が早いし、留学経験者同士の見えない絆みたいなものがあるのです。
これは人脈形成に大いに役立ちます。
人生を豊かにする、視野を広げる、と表現される海外留学ですが、その理由がこれかなと。
語学習得よりもよっぽど大きな経験ではないでしょうか。
海外暮らしで得られる問題解決能力はもっと高く評価されるべきだし、就職・転職活動においても考慮されるべき重要な要素の一つであるべきです。
例えば、同じ能力を持った候補者が二人いたとして、片方が日本暮らし、もう片方が海外暮らしを経験、という場合、外国暮らしを経験している方が会社にとって有益な人材となる可能性が高いはずです。
もちろん、海外暮らし経験者=優秀、という先入観を強く持ちすぎるのは危険ですが、ある程度のレベルでは評価はすべきかと。
でなければ、海外で暮らすため投資したお金、時間、すり減らした自分自身のメンタルが報われませんから。
さて、海外留学。
語学習得が目的の場合、投資金額に見合うリターンを得るのは困難な時代となりました。
むしろ国内で、安価で、効率よく、という学習方法がベターです。
一方、自分を鍛える、もっと視野を広げる、といった数値化できない能力を手に入れるのであれば、海外留学は行くべきです。
そこで得られる「問題解決能力」は人生の大きな財産になるでしょう。
最終的には自分次第となりますが、投資した金額の何倍ものリターンを得ることが可能になります。
もし、今あなたが海外留学に行くべきかどうか迷っているのであればいった方がいいでしょう。
海外というフィールドはあなたを思いっきり鍛えてくれるでしょう。
甘えるのではなく、自立するために。
それが海外留学に向き合う正しい姿勢なんじゃないかと。
僕はそうアドバイスします。
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